A BOOK OF MAGICAL WORLD (連載その2)

第1章 SHOWMANSHIP 2

 魚釣が趣味である人に「魚を釣ってよ」とか、ゴルフが趣味である人に「ゴルフをして見せてよ」とは言いませんが、あなたには、たとえ道具を持ち合わせていなくても、準備がしてなくても、今すぐにここでマジックをして欲しいと要求します。
 その時にあなたは、道具を持っていないとかの理由で断ったことがあるでしょう。
 しかし、あなたは夢を演出するマジシャンなのですから、さりげなくスマートにマジックをしなければなりません。
 アメリカの偉大なマジシャンであるスライディーニは、レストランで食事をするとき、リクエストをされる前に「ペーパーナプキンの復活」や「タバコの復活」の準備をしていたそうです。
 「何かマジックを見せてください」と言われたときに戸惑わないように、常に心がけておくべきです。
 リクエストされなかったときでも、準備してあるからといって雰囲気を考えずにマジックをしてはいけません。
 そのときは、何もせずに退席することです。
 相手にマジックを押し付けない。そのスマートさが、マジシャンに必要なショウマンシップなのです。
 「もう一度見せて欲しい」と言われたときに、あなたは無下に断ってはいけません。
 その言葉は、あなたのマジックに対する賞賛の言葉なのです。
 かといって、その場で同じマジックを繰り返し演じることは、マジックに必要不可欠な『予想もしていなかった意外性』がなくなってしまいますから、決してしてはいけません。
 そのときは、「では、今度はこれをしてみましょう」と言いながら、あなたのレパートリーの中から別のマジックをするのです。
 次々と新たな『不思議』を相手に提供し、考えることをできなくしてしまうのです。
 そうすることにより、相手はマジシャンの非日常の世界に入ってしまい、あなたは不可能を可能にするマジシャンとなるのです。
 マジックは日々進歩します。
 たいていの新製品は過去の原理の組み合わせ方の違いによるものですが、中には全く新しい原理に基づくものが発表されたりします。
 そのような場合、初心者と熟練者の違いは「見せ方」程度のもので、差はほとんどありません。
 初心者に欠けているもの、それは知識と経験とショウマンシップです。
 あなたは、知識を得るのに努力し、徐々に経験を積み、ショウマンシップを身につけるべきです。
 マナーの悪いマジシャンは、マナーの悪い観客を呼び寄せるものです。
 マナーの無い客に文句を言う前に、自分がマナーを身につけることです。
 それが、見る者に感動を提供するマジシャンである『あなた』の義務なのです。
 「話し上手は聞き上手」と言います。良い話しては話す側の気持ちが良くわかるため、自ずと「相槌」を打つタイミングが身についているのです。

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